Q:パワーアップは出来るの? A:マイクロバースターを取り付けても最高出力は上がりません。 しかし、市街地走行で多用するエンジンの低、中回転での出力は向上します。 これは出力(馬力)=トルクx 回転数 ですから、マイクロバースターによりトルクアップした分、同じ回転数では出力が上がります。 高回転ではトルクが取り付け前と同等なので最高出力は変わらないのです。 ただし、高回転高出力型のエンジンでは最高出力が低下する場合があります。 |
Q:付けると速くなるの? A:最高速は変わりません、速度リミッターが働きますから。 リミッターを外すほどの改造した場合、最高回転付近では排気抵抗となり、最高速度が低下します。 これはどんな形状であろうと、高速で空気の流れが物体に当れば、少なからず抵抗となってしまうからです。 例えるなら、レーシングカーの様なリアウィングを取り付けたら、ダウンフォースで車体は安定するけれど、最高速度が低下する。 この現象と同じと考えて下さい。 では、あなたはどんなときに速さが必要ですか? 発進時にもたつきたくない、定常速度からアクセルを踏んだときにスムーズに加速したい。 最高速度域よりも、上記の場合に速さが必要ではないですか? マイクロバースターは現実離れした速さより、実用的な速さを追求するチューニングパーツです。 |
Q:燃費は本当に良くなるの? A:燃費は走行条件により良くも悪くもなります。ドライバーの腕次第、いや足技しだいです。 これでは言い逃れですね。 真面目に説明しますと、省燃費走行を心がけている方なら判ると思いますが、 アクセルを微調整して速度を一定に保つのは、神経をすり減らすほどの負担となります。 実用域のトルクが少ない車だと、アクセルを少し踏んだだけでは車体の加速にタイムラグがあり思うように速度調整が出来ません。 周囲のクルマの流れを乱し危険でもあります。 マイクロバースターは低中速トルクを豊かにする事が可能です。 アクセルとリアルタイムで車体が加速するようになり速度調整が驚くほど楽になります。 これによりアクセルの踏む量が同じでも短時間で加速が済み、定常速度を保つときも踏みすぎを防止します。 市街地走行で加速、減速をくりかえす悪条件での省燃費走行ほど効果が高いです。 (渋滞でなかなか前に進まない状態ではさすがに効果が無いです。) カタログ燃費の数値を上回る省燃費運転の腕をお持ちであるドライバーでは、大幅な省燃費記録更新は期待できません。 しかし同様の数値を苦痛を伴わないでコンスタントにたたき出すことができるでしょう。 カタログ値の60〜70%程度しか省燃費走行できない方でも、マイクロバースターを取り付けると、 中間加速が良くなるのでついついアクセルを踏んでしまっても、以前と同じぐらいの燃費です。 (速度超過してはだめですが)これは加速が良くなりアクセルを踏む時間が短時間で済むためです。 急ブレーキで自らエネルギーロスをしない走行を心がければ燃費改善が行えます。 要は安全運転を心がければ燃費向上となります。 カタログ値の50%以下の場合、それはアクセルを常に全開にしているためではないかと・・・ そうで無ければクルマが何かしらトラブルを抱えているかもしれません。 残念ながらマイクロバースターは故障したエンジンを直す効果は有りません。日ごろのメンテナンスを心がけて下さい。 |
Q:吸気系には取り付けてはいけないの? A:(注意!)マイクロバースターは排気管出口付近のみに取り付けて下さい。 吸気系に取り付けられる様に設計されてませんので、吸気配管がゴム,プラスチック,アルミ等で作られている場合、配管を傷つけ 二次空気を吸い込む恐れがあります。 またマイクロバースターが万が一破損した場合エンジンに重大なダメージを与える恐れがあります。 仮に故障覚悟で無理やり取り付けたとしたら、 流速を測定して吸入空気量を検知するエアフロメーターに誤作動を起こす事になります。 これは吸気に付けてしまったマイクロバースターにより一部分で流速が速くなり、 それを検知したエアフロメーターが実際の吸入空気量よりも多いデーターを車載コンピューターに送ってしまい、 コンピューターは燃料増量の判断をしてしまいます。 これではエンジンは不調となり燃費は悪化してしまいます。 排気管にマイクロバースターを取り付けても、エンジンの吸気能力が上がり燃料増量いたしますが、 これはトルクが上がった分、必要とされる燃料が増量された訳ですのでアクセルを踏むのを減らせば省燃費となります。 |
Q:こんな単純なペラペラな物を取り付けるだけでトルクが上がるの?なんか胡散臭くない? A:マイクロバースターがあまりにも単純な形状なので疑問をもたれるのも当然かと思います。 なにか特殊な金属を使っているの?イオンとか磁場が発生するとか? いいえマイクロバースターは耐熱,耐蝕に優れたステンレス板を折り曲げただけです。 可変機構はおろか溶接さえも採用していません。この形状に秘密があります。 マイクロバースターをマフラーに取り付けた時ある事に気が付くでしょう。 「あれ、コレどこかで見たことがあるぞ・・・何だっけ?」 それは皆さんにも身近にある物それは水道の蛇口の中に付いてあるギザギザの金具!これは何の為に付いているか解りますか? 答えは、水の流れを整流して蛇口から真っ直ぐに水を排出する効果がある。 試しにこの金具を外すと水が扇状に広がり洗面台がビショビショになりますよ。 排気ガスも同じ、いや、圧縮,膨張率が大きいからもっと広がります。広がった途端に急激に減速します。 その為にエンジンのピストンが押し出す力でしか、排気ガスの流速を保てないのです。 (各気筒の排気動脈を利用した集合管もありますが単気筒の場合は・・・・無いですね。) マイクロバースターはこの蛇口のギザギザよりヒントを得て、圧縮,膨張率が大きい排気ガスの流れに適した形状にしたものです。 この形状により排気ガスを引き出す負圧が発生して排気流速を速くして、 排気ガスが排気ポートと排気バルブの隙間を通るときに発生するピストンを戻そうとする抵抗を削減するのです。 そして排気ガスが燃焼室に残る量を極力減らす事により、 新しい混合気を排気量いっぱいに吸気することができトルクがあがるのです。 |
Q:排気流速がトルクアップにつながるのは理解するけど排気管に物を入れると排気抵抗になるだけでは? A:高回転域では排気抵抗となります。全開時では、最高出力が若干低下するエンジンがあります(高回転高出力型の場合)。 しかし、マイクロバースターは低中速トルクを高めることにより、最高出力の回転まで素早く加速することのできる装置です。 空気の流れに物体を置くと流れの方向に向いた前方には、当った空気に押される抵抗が発生します。 後方には空気の流れが乱れて渦が発生して、物体を引っ張る抵抗が発生します。 この渦を利用して物体の周りの空気を引っ張るように工夫したのがマイクロバースターの原理です。 まだピンときませんか?相手は見えない空気ですし、まして排気管内を通るのですから、理解するのが難しいですね。 誰でも体感できる簡単な実験を説明しましょうか。 うちわで風を起こせる理由を説明できますか? 「何?馬鹿にしてるのか!平らな面で空気を押して風を起こしてるんだよ。」ブー!不正解です。 私も以前は、同じように思っていました。 では、うちわの平らな面を顔の正面に向けて、手を伸ばした状態から正面を向けたまますばやく顔のすぐ近くまで動かして下さい。 どうですか顔は涼しくなりましたか?風はほとんど感じませんね。 次に、いつも風を顔に当てるように横にして、出来るだけ正面の実験と同じ速度で動かし、顔の真ん中でうちわを止めてみて下さい。 風はどちらから吹きましたか?うちわを動かした方向に対してうちわの後ろから風が感じられますよね。 つまり人間がうちわを扇ぐ程度の速度では、 うちわの正面に当る空気抵抗よりもうちわの後方で発生する空気の乱流による抵抗のほうが大きいのです。 そしてこの乱流により引き込まれた周りの空気が止めたうちわに当り方向を変え顔に風を送るのです。 うちわを連続して往復すればちょうど中間で空気の流れが顔に向かって変化して涼しくなりますね。 うちわを動かして乱流(専門的に言う過流)を起こす代わりに、 一部の排気ガスの流れを絞る事により過流を発生して残りの排気ガスを引き出す効果により排気流速を高めたのが マイクロバースターです。 (実際の排気ガスの流れは複雑でうちわだけでは総て解説するのは強引だと思いますが、 簡単に体感してもらうには良いかとあえて例えとしてみました。) |